~落書き帳「○△□」~

 仙厓義梵(1750~1837、88才没)は、江戸時代後期の臨済宗の禅僧。美濃(岐阜県)に生まれ、1789年40才の時、聖福寺の住職となり22年間を博多で暮らしました。 高潔な人柄で、清貧な暮らしの中、すべての人に分けへだてなく接したそうです。いつしか「仙厓さん」と親しまれ、禅を極め多くの人たちから慕われました。

 権威を嫌った仙厓は、本山から紫衣(最高位の袈裟)を与えられても断り続け、生涯黒の袈裟で通しました。 軽妙洒脱なセンスと墨絵を得意とした仙崖は、風刺やユーモア溢れる絵を描きながら、やさしく禅を説き人の心を打つ歌を詠みました。

 旅を愛し、趣味に生き、知を求め続けた仙厓。辞世の言葉は、「死にとうない、死にとうない」。


  六十才は人生の花

  七十才でお迎えがきたら「留守だ」と言え

  八十才でお迎えがきたら「まだ早すぎる」と言え

  九十才でお迎えがきたら「そう急ぐな」と言え


 これも仙厓和尚の言葉だそうです。


 仙厓の書画で最も有名なのが、○△□(出光美術館)。

 和算、特に算額問題図は、○△□の3種の図形が繰り広げる無限の世界。とは、言い過ぎでしょうか。

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