~落書き帳「○△□」~
同じ長さのストローを12本用意して、これらに毛糸を通します。形を変えるヒンメリ、前回の立体版です。
まず立方体にしてテーブルに置きます。次に、底面に当たる正方形の対角の二隅を引っ張り、他の5つの面が底面と合同になるように全体を傾けます。このとき、2方向の傾け方が可能です。
一つは、次の写真のように長い方の対角線に沿う方向に傾ける方法です。2番目の写真は各面が白銀菱形(対角線の長さの比が白銀比)、3番目は各面が黄金菱形の例(のつもり)です。もっと引っ張るとやがてつぶれて、棒状に重なります。そうなるまでに、ヒンメリは、各面が合同な菱形六面体として連続的に変形してゆきます。
二つ目は、底面に当たる正方形の対角の二隅を引っ張ってから、短い対角線に沿う方向に全体を傾ける方法です。
下の写真、2番目は各面が白銀菱形、3番目は黄金菱形のつもりです。しかし、この方法には限界があります。前者と違って棒状にはつぶれず、正六角形上につぶれます。このとき、菱形面は対角線の長さの比が 1:√3 。正三角形を2個くっつけた形ですから、鈍角の内角は120°です。したがって、二つ目の方法で出来る菱形六面体は、鈍角の内角が120°未満という条件がつくのですね。
右側の写真はおまけです。
立方体の8頂点のうち、一つ置きの4頂点を内側に近づけてやると、菱形は短い方の対角線で折れ曲がり、全体が正四面体に4つの角を付けた形になります。
一つ置きの4頂点が1点に重なってしまうと、他の4頂点は正四面体の4頂点をなし、1点に重なったところはその正四面体の中心を示してくれます。