~落書き帳「○△□」~
ここまで、落書き「203」,「205」~「210」に登場した多面体の系列をまとめてみます。
基になるのは、2種の黄金菱面体(acute→A6、obtuse→O6)。この二つが協力して、次の凸多面体の系列を生み出します。
{A6,O6,A6,O6} → 黄金菱形12面体
{黄金菱形12面体,A6,O6,A6,O6,A6,O6} → 黄金菱形20面体
{黄金菱形20面体,A6,O6,A6,O6,A6,O6,A6,O6,A6,O6} → 黄金菱形30面体
では、A6とO6を直交座標で測ってみましょう。測り方は様々ですが、菱面体を決定する「三本の矢」のうちの2本をxy 平面上にとり、その2本が張る菱形を第3の矢で平行移動するように、矢(ベクトル)を与えます。τ=(1+√5)/2 として、
v1=(1,τ,0), v2=(-1,τ,0), v3=(0,1,τ) v4=(τ,1,0), v5=(-τ,1,0), v6=(0,τ,1)
ここで、vi と vj が張る菱形面を F(i,j) で表すと、
F(1,2) と F(1,3) のなす角の余弦は、1/(2τ)
これより、A6 の二面角は 72°と108°の2通りです。また、
F(4,5) と F(4,6) のなす角の余弦は、τ/2
これより、O6 の二面角は 36°と 144°の2通りです。
正五角形に含まれる角のオンパレード。これは、二元素A6とO6の結束の固さを物語るとともに、新たな多面体の出現を予感させるものです。