~落書き帳「○△□」~
前回「211」で求めたA6の二面角のうち、鋭角の72°。これは正五角形の中心角であり、ファンにとっては堪らない角度です。
A6を5個作って、72°をなす菱形面同士を貼り合わせてみれば、ほら、このとおり!
黄金菱形の五弁花。それが二輪、垂直方向に辺長分だけ隔たり、ジグザグの帯でつながっています。あるいは、「辺長と同じ肉厚の五弁花」と称してもよいでしょう。この五弁花は黄金菱形三十面体の表面に見られるものと同形ですから、くぼんでいる方は菱形三十面体にピタリとくっつくのです。
多くのファンは、黄金比 1:τ の数としての魅力・魔力が、形となって目の前に現れることを待ち望んでいます。
お馴染み、「積み木インテリアギャラリー」の中川宏さんもそのお一人。彼はさらに、
v3=(0,1,τ)の傾き具合、すなわち、v3=(0,1,τ)とz軸=(0,0,z)のなす角
にも注目しました。その角の正接は 1/τ! この角はまさに、正十二面体を作る際の立方体の切稜角(落書き「127」参照)であると、中川さんは気付きました。そうして彼はついに、正十二面体状の、しかし凹凸のある木工立体模型を作り上げたのです。