~落書き帳「○△□」~
かくして、黄金菱形の五弁花12輪が正十二面体型の房をなし、「黄金の華」が姿を現したのです。黄金菱形多面体の二元素のひとつ「A6」が20個結合した、輝くばかりの造形の美をとくとご覧ください。
「・・・この黄金菱形菱面体(A6)を5個花弁のように隙間なく並べた形を正12面体状に組み合わせることができます。正確な黄金菱形菱面体(A6)が20個必要なのですが、あまりに美しいので、がんばって作ってみました。宮崎興二先生はこの形を「四次元の桔梗」と形容されています。
この黄金菱形(A6)60面体をよく見ると、外側に飛び出た20個のA6の頂点(山頂)をむすんでいくと正12面体が描け、花びらの切れ目(峠)を結ぶと20・12面体、花びらのくぼみ(谷)をむすぶと正20面体が描けることがわかります。
正五角形をつないでいくことのできる積み木は私(中川宏)が積み木を始めて以来の夢のひとつでした。憧れの気持ちを込めて「黄金の華」と名づけてみました。」
(書籍『多面体木工』より引用)