~落書き帳「○△□」~
「227」~「228」での定理導出の要点は、3直角四面体OABC の面:△ABC の面積 S を求めるところでした。今回は、この面積をベクトルを用いて求めておきましょう。
前回のように、3直角四面体OABC を直交座標空間に置き、
O(0, 0, 0), A(a, 0, 0), B(0, b, 0), C(0, 0, c)
とします。
ABベクトル=(-a, b, 0), ACベクトル=(-a, 0, c)
ここで、「227」の(*)式のひとつ前の式
S=(1/2)(AB)(AC)√{1-(cos∠BAC)²}
をベクトルの言葉に書きかえれば、
S=(1/2)√{(AB)²(AC)²-(AB)²(AC)²(cos∠BAC)²}
=(1/2)√{|ABベクトル|²|ACベクトル|²-|ABベクトル|²|ACベクトル|²(cos∠BAC)²}
=(1/2)√[|ABベクトル|²|ACベクトル|²-{(ABベクトル)・(ACベクトル)}²]
=(1/2)√[(a²+b²)(a²+c²)-(a²)²]
=(1/2)√(b²c²+c²a²+a²b²)
このように、簡便に示されます。
ベクトルを用いれば、もっと一般に「平行六面体」からの四面体切り出しにも対応できますが、ここは3直角四面体がテーマですし、街角の翁としては、ベクトル・行列等のHP上の表記法に疎いので、ご容赦願います。
次回は、3直角四面体の各面の「面積そのもの」について調べてみることにします。