~落書き帳「○△□」~
「226」からの話をもう少し続けます。
「3直角四面体において、3直角が集まる頂点をO、他の頂点を A, B, C と名付け、OA=a, OB=b, OC=c とします。△OAB, △OBC, △OCA, △ABC の面積をそれぞれ S1, S2, S3, S で表すと、
S1=(1/2)ab, S2=(1/2)bc, S3=(1/2)ca, S=(1/2)√(a²b²+b²c²+c²a²)
であり、等式 S1²+S2²+S3²=S² が成り立つ」
この等式は、直角三角形における「三平方の定理」の立体版であると書きましたが、「平方」ではなく面積そのものの関係はどうなっているのでしょうか。
先に、直角三角形の「辺の長さそのもの」の関係を調べてみましょう。糸口が見つかるかもしれません。
∠BCA=90° の直角三角形ABC において、AB=c を固定して考えます。BC=a, CA=bとすると、左の図(ABを直径とする円と2点 A, B を焦点とする楕円)から、
c < a+b ≦ (√2)c
という関係が見えましたね。見えてしまえばこっちのもの。あとは容易です。
実際、各辺はすべて正であり、
{(√2)c}²-(a+b)²=2(a²+b²)-(a+b)²
=(a-b)² ≧ 0
「三平方」でない「三辺そのもの」の間にも、不等式ながらきれいな関係が成り立っていたのです。等号が成立するのは、直角三角形ABC が BC=CA の二等辺三角形のときですね。