~落書き帳「○△□」~
2月の「三春まちなか寺子屋」に戻ります。この月の算額(諏訪神社、「225」参照)にも、等円2個の輪違い問題が含まれていました。
【諏訪神社 第4問】
今有如図外円輪違
其透容甲乙五円
只云乙円径一寸
問甲円径幾何
答曰甲円径三寸
術曰置乙円径三倍之得甲円径合問
(当村 伊藤喜久衛)
術文が素っ気ないのも、「鉤股弦」一発で解決する問題だからでしょう。
「外円」と名付けた2個の等円による輪違いの重なり具合を、3個の甲円が与えています(=「2個の等円が互いに他の中心を通る輪違い」)。これによって決定した図の隙間に、後から乙円2個を容れたのです。図の単純な設定から外円と甲円の関係は明らかとしても、乙円も含めて
(外円径):(甲円径):(乙円径)=6:3:1
というすっきりした比率になっています。