~落書き帳「○△□」~
田村郡小野新町の塩釜神社に奉納された算額から。
今有如図四斜
大斜七十八寸 小斜二十寸
甲斜五十一寸 乙斜六十五寸
問至多積如何
答曰至多積二千四百三十六歩
術曰甲冪乙冪和内減大冪小冪和余二除之自之以減甲因乙与大因小和冪余開平方二除之得至多積合問
(小野新町 耕地整理工事係長 渡辺重左衛門 撰)
珍しいことに、撰者に役職名が付いていますね。明治40年奉納の算額で全15問からなりますが、肩書の付いた撰者は8名。内1名には出身大学が書かれているという珍しさ。さらに、前文は小野新町町長が識すという念の入れようです。
「恭納社前 永為記念耕地整理之業 亦以仰数学之力なり」と締めくくっている前文からは、「明治38年小野新町起耕地整理之業、…」に従事した人々が1題ずつ考案し、和算家の閲を請うたものであることが前文から読み取れます。
さて、ここに取り上げたのは第4問。掲額の趣意に相応しい?測量の問題と捉えることにしましょう。表題へは追々迫ることになります。