~落書き帳「○△□」~
二重長方形に「内部の2点と4頂点を結ぶ線に切れ目を入れる」の3回目。
長方形の対辺の中点同士を結ぶ2直線に関して、それぞれ対称となるように切れ目を入れてみました。その図柄を転写したのが次の図11です。
ここでは長方形内部の2点を、「そこから出る3本の切れ目が互いに120°をなす」…(※)ようにとっています。こうすると、切り開いて作られる図形は線対称性を持つ平行六角形となります。さらに、上の図では長方形の縦横の長さの比を調節して、正六角形のタイル張りになるようにしてみました。
ところで、(※)のようにした切れ目は、長方形の4頂点を連結する経路の中で長さの総和が最短になる線(最短のシュタイナー木)として知られています。図12(短辺の外側に正三角形とその外接円を描いている)で、経路(太線)の長さの総和は線分ABの長さに等しくなっていますね。
図11を見ていたら、かつて朝日新聞に連載の4コマ漫画『フジ三太郎』(サトウサンペイ)を思い出しました。距離を置いた視点とタッチ、笑いは毎朝の楽しみの一つでした。
思い出したのは、道路の大渋滞を風刺する漫画で、翻訳すれば、「生産する自動車の形をすべて同形の箱型にせよ」というメッセージです。そうすれば、渋滞時には図11のように自動車による道路のタイル張りが完成して、その上を歩行者も自転車通勤者も口笛交じりで通行できるという訳です。
でも、図11の色付けは、寄棟造りの家が棟を寄せ合っている「ジパング」の風刺になってしまいました。