~落書き帳「○△□」~
数学セミナー(日本評論社、2016.5)に掲載された奈良知惠氏の記事に戻ります。
奈良氏は、二重多面体とは
「一つの多面体Pがあったとき、それに(鏡映でない)合同なもう一つの多面体Qをとり、PとQの対応する境界面を貼り合わせ、張り合わされた点同士を同一視したものを「二重多面体」と呼び、P∪Qとかく」
として、手始めに二重立方体を例にとって図解しています。ただし、多面体と言ってもここでは中身の詰まった立体と解釈した方が想像しやすいようです。
示された2例のうち、「立方体Qの中心と各辺で構成される12個の二等辺三角形」を切断面としてQを切り、「Pとの共有面で鏡映して展開」する例を取り上げます。
お気付きでしょうか。ここに示した図は、当サイトの落書き「65. ラッピング」で作成した図でした。その名は「菱形十二面体」、これまで度々取り上げた多面体です。