~落書き帳「○△□」~
今度は、三角形 ABC の各頂点とその対辺に作った正方形の中心を結びます(図16)。
すると3直線 AD, BE, CF は1点に会します。この点は Vecten 点として知られています。
ところが、この点はもっと一般的な定理の特別な場合にあたっていました。
図17をご覧ください。
三角形 ABC の各辺の外側に正方形ではなく、共通の底角 θ をもつ二等辺三角形を描くのです。そうしておいて、それらの頂点 P, Q, R と A, B, C を結びます。すると、これでも3直線 AP, BQ, CR は同一点(Kiepert 点)で交わるのです。
Kiepert 点は、三角形の重心、垂心や、有名人の Fermat 点、Napoléon 点を統合した点と言えるでしょう。θ の変化に伴って、様々な顔を見せてくれます。
さらに、上の図だけでなく、二等辺三角形を三角形 ABC の内側に描いたとき(θ<0)にも Kiepert 点は存在します。
θ の変化に伴って動く Kiepert 点 の軌跡は、直角双曲線(Kiepert Hyperbola)であることも知られていますが、街角らしくなくなってきたので、ここまでにします。そろそろおなかがいっぱいになってきました。腕に自信のある方は、証明を考えてください。