~落書き帳「○△□」~
~「算額」
奉納者の根本久三郎敬治は、牧野字関場に天保七年(1836)に生まれ、和算の大家佐久間庸軒の門弟の一人です。
根本敬治は和算ばかりでなく、博学多才で「田村清顕豪勇伝」や地誌なども著しています。
この算額は安政二年(1856)九月に奉納されたもので、田村市大越町に残る算額はこの一点のみです。
「絵馬 盤上騎馬武者の図」
紀年銘の残る絵馬としては、田村市大越町の中では最も古いもので、享和三年(1803)四月十九日の奉納です。
願主は不明ですが、盤上に騎馬武者が立つという非常に困難な図柄が描かれており、至難の業の達成成就を祈願したものと思われます。~
(案内板:「田村市指定民俗文化財」より)
二面の額を鑑賞しながら、江戸時代の人々やその暮らしについて1時間ほど語り合った後、総代にお礼を述べて帰路に就きました。
算額にある問題については、次回の落書きと「折々の算額」で紹介します。