~落書き帳「○△□」~
先日、「書店ゼロの自治体2割超」という見出しの記事が朝日新聞朝刊の一面トップに載りました。
松本清張が亡くなってから四半世紀。代表作の一つ『黒革の手帖』がドラマ化されて現在放映中のようですが、原作を再読しようと思っても、町に書店にあるかどうか。あっても、お目当ての本があるかどうか。
でも、「わたしは『本や』に本を探しにゆくのではない。なんとなく本の顔をみにゆく」とは、翌日の同紙『天声人語』に載った長田弘の言葉です。
閑話休題。点を取ってそれらを線で結び、凸多角形を作るお話の二回目です。
点の取り方は「どの3点も一直線上に並ばないこと」、これを「一般の位置」といいます。前回考えた問題は、
「平面上の N 個の点のどのような一般の位置の配置においても、その中に凸四角形を作る
4点が存在するための N の最小数は?」
でした。この最小数を、Ulrich Pennig に倣って ES(4) と表すことにします。Pennig の講義ファイルには、
【Question (Esther Klein '33)】
For any integer n≧3, what is the smallest positive integer ES(n) such that any set of at least ES(n) points in the plane in general position contains n points in convex position?
とあり、その n=4 の場合です。
Esther Klein はその後 George Szekeres と結婚しましたが、上記の問題は仲間たちの間で話題になり、その後「Erdös-Szekeresの凸多角形問題」として今日でも研究が続けられているそうです。
さて、「ES(4)=?」
街角の小学生たちもポケットから紙と鉛筆を取り出して、お絵描きを楽しんでみませんか。
(翁の呟き)…今日(8月29日)は、往年の名女優イングリッド・バーグマン(1915.8.29~1982.829)の誕生日であり命日。墓碑銘には「生の最後まで演技した」とあり、「失敗は後悔しないが、やらなかったことは後悔する」という人生に相応しい言葉です。そういえば、町の「小さな名画座」もなくなってしまったなあ。
ねえ、Rick。君の声をまた聞かせてくれないか? 「Here's looking at you, kid.」