~落書き帳「○△□」~
「三春まちなか寺子屋」第2回の話題から。(平成29年2月11日:諏訪神社)
諏訪神社はJR三春駅のすぐ近く、道路を挟んで向かい側の丘陵を少し登った所に建っていました。
算額は大正15年に奉納されたもので、11人の撰者はすべて、この神社の隣近所の人々だったそうです。もうすぐ「昭和」という時代まで、地域ぐるみで和算を楽しんでいたことがうかがわれます。
【問題】
今有如図方形積五等分之
只云方辺九寸
問鉤及股幾何
答曰鉤四寸〇二余股八寸〇四余
術曰以五個除一個開平方乗方辺
得鉤倍之得股合問
(平沢村 星野幸吉)
この問題は11問中の第9問。鉤股弦(三平方の定理)の証明の一つに登場する図で、古代中国の書『周髀算経(しゅうひさんけい)』や日本の和算書に見られます。
問題は、「4つの合同な直角三角形と中に囲まれた正方形によって、全体の面積が5等分されている」という面白い設定です。
小学生にぜひ挑戦してもらいたい問題です。風車のような図柄を見つめていると、折り紙を使った素敵なアイディアがきっと浮かんできますよ。
かぜに いろをつけたひとだれ
かぜに はねのあるのをみたひとだれ
………… (岸田衿子『あかるい日の歌』(青土社))