~落書き帳「○△□」~
前回の結果
「∠BCA=90°の直角三角形ABC において、c < a+b ≦ (√2)c が成り立つ。
等号成立は、 BC=CA のとき」……①
を受けて、3直角四面体に話を戻しましょう。
何度も書きますが、
「3直角四面体において、3直角が集まる頂点をO、他の頂点を A, B, C と名付け、
OA=a, OB=b, OC=c とします。△OAB, △OBC, △OCA, △ABC の面積をそれぞれ
S1, S2, S3, S で表すと、
S1=(1/2)ab, S2=(1/2)bc, S3=(1/2)ca, S=(1/2)√(a²b²+b²c²+c²a²)
であり、等式 S1²+S2²+S3²=S² が成り立つ」
でした。
今、直角三角形の①をヒントに、3直角を構成する3辺の長さが等しい(a=b=c)場合を調べてみます。このとき、
S1+S2+S3=(3/2)a², S={(√3)/2}a²
したがって、S1+S2+S3=(√3)S が成り立っています。
そこで、えいやっ!
「一般に、S < S1+S2+S3 ≦ (√3)S が成り立つ。等号成立は、OA=OB=OC のとき」
……②
としてしまい、証明を試みましょう。
{(√3)S}²-(S1+S2+S3)²=(3/4)(a²b²+b²c²+c²a²)-(1/4)(ab+bc+ca)²
=(1/4){2(a²b²+b²c²+c²a²)-2(ab²c+bc²a+ca²b)}
=(1/4){(ab-bc)²+(bc-ca)²+(ca-ab)²}
≧ 0
どうでしょう。等号成立条件まで含め、ぴたりと示されました。
①の√2 といい、②の√3 といい、「2」と「3」が次元を表しているようで意味深長ですね。