~落書き帳「○△□」~
さて、この算額の問題はおおよそ次の通りでした。
【問題】
図のように、長立円(回転楕円体)の中に
大球二個を内接させる。
大球同士は外接している。
その隙間に、小球を八個容れる。
小球はすべて二個の大球に外接し、
かつ、長立円に内接している。
さらに、隣り合う小球同士は
すべて外接している。
このとき、長立円の短径を1寸として
その長径を求めよ。
「答曰 長径一寸六分有奇
術曰 置二個開平方以減二個余開平方以除一個
内減五分余自之以減一個余開平方以除一個
加一個開平方乗短径得長径合問」
(※「加一個開平方」に疑念が残ります)
牧野見渡神社は、田村市大越町牧野地区を通る街道筋に建ちます。現在の道路は、茨城県
水戸市から宮城県の柴田町に通じる国道349号です。この街道に沿って、江戸から明治
(~大正)にかけて数多くの神社に算額が奉納されました。
この道は、佐久間庸軒の大勢の門弟たちが通った「和算の道」。その道標として算額を位置づけ、保存・普及に努めることを願います。「学びの力」に心を突き動かされて道を急ぐ若者たち。阿武隈の山々も、見渡神社のブナの大木も、その姿をずっと見守り続けてきたのですから。